対象となる症状|帯状疱疹
帯状疱疹後神経痛
3人に1人が一生に1回
帯状疱疹は ウイルスが神経と皮膚にダメージを与える疾患です。小児期に水ぼうそうに罹患し、治ったあともウイルスが神経の中で冬眠しているのです。その冬眠したウイルスが体力低下した時期に目覚めて、皮膚に帯状の傷を、そして神経に傷を付けます。
水ぶくれが皮膚に出現し、水ぶくれに一致して痛みを生じます。
3人に1人が一生に1回かかります。
症状は2〜3週間で皮膚の水ぶくれも治り、痛みも引きます。
高齢者の20%で神経痛の後遺症が残存
しかし 中には、2〜3週間しても痛みが持続する場合があります。鎮痛薬も無効であることが多く、「触ると痛い」「ぴりぴりする」「焼けるような感じがする」といった、神経痛特有の症状が出現します。
帯状疱疹の痛みが脊髄神経を変性させ帯状疱疹後神経痛と言う状態になるのです。特に、高齢者は50%のかたに神経痛などの合併症が起こります。
そして20%のかたに神経痛が後遺症として長期間残存する可能性があり、神経ブロックの適応となります。
神経ブロックによる治療
発症から3か月を過ぎると 神経ブロック治療による改善の可能性も低くなりますので、できるだけ早期に神経ブロック療法は開始することが重要となります。神経ブロックとしては主に、硬膜外ブロックを行います。頭部に発症した場合は星状神経節ブロック、三叉神経ブロックを施行します。場合により 神経根ブロックにより、神経線維に直接局所麻酔薬と抗炎症薬を注入します。
発症後3か月以降も神経ブロック療法の治療効果は落ちるとは言え、痛みの軽減が期待できるので、硬膜外ブロック、神経根ブロックを行い場合により交感神経ブロックを施行します。
発症後、3週間しても痛みがあれば
発症後、2〜3週間しても激しい痛みがある場合は神経ブロック療法を行うことをお勧めします。
高齢の方は神経痛に陥りやすいので特にお気を付け下さい。
FAQ 帯状疱疹
帯状疱疹の初期症状は?
最初に身体の右半分あるいは左半分に痛みが出現します。(左右のどちらかに偏っている痛みです。)痛みは刺すような痛み、ビリビリした痛み、ズキンズキンした痛みなどと表現されます。数日後に水ぶくれのような発疹ができます。
帯状疱疹 画像
発疹がでたら帯状疱疹で間違いないので、すぐに抗ウイルス剤の内服が必要になります。休日でも受診できる医療機関を探して処方を受けましょう。
(できるだけ早く内服薬を開始しましょう。)
背中、頭皮は見落とす場合があります。気をつけてください。
帯状疱疹 画像
(できるだけ早く内服薬を開始しましょう。)
背中、頭皮は見落とす場合があります。気をつけてください。